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排尿のトラブル(膀胱炎・尿漏れ)

なぜ排尿のトラブル(膀胱炎・尿漏れ)になるのか?

膀胱に大腸菌などの雑菌が侵入して起こる膀胱炎

膀胱炎のほとんどは、大腸菌が尿道から膀胱に侵入して炎症を起こしたものです。女性は男性にくらべて尿道が短いうえ、尿道の入り口も肛門と近いため、肛門のまわりにいる大腸菌やセックスのときに雑菌が膀胱に入り込みやすいのです。

次のような症状があったら膀胱炎のサインです。
すぐ泌尿器科を受診しましょう。

排尿痛・残尿感
排尿のときや排尿の終わりごろに、さし込むような痛みや、「ズーン」とくるような鈍痛がある。排尿後も、まだおしっこが残っている感じでスッキリしない。
頻尿
おしっこの回数が多くなり、終わったあとも、またすぐにトイレに行きたくなる。
尿がにごる
おしっこが白くにごったり、ひどくなると血液が混じって赤く見えることもある。においがきつくなることも。

症状が消えても膀胱炎の再発に注意。尿もれのときは力仕事は避けて

抗生物質を飲むと3日~1週間で治ります。症状が消えても、細菌が完全に死滅したとはかぎりません。再発を繰り返さないためには、途中で通院をやめないことが大切です。

なお、排尿のトラブルの一つ「尿もれ」は、妊娠や分娩などで、骨盤底筋(膀胱や子宮を支える筋肉)が弱くなることで起こります。産後は無理をしないでできるだけ休むこと。起きる必要のないときは横になり、骨盤底筋の回復につとめましょう。重い荷物やふとんの上げ下げなど、おなかにカがかかることは家族にまかせて。また、体型を早く戻したいからと、産後すぐにガードルをつけるのもNG。骨盤底筋に負担がかかります。ガードルは、産後1か月検診で子宮の回復が順調と診断されてからつけます。肛門をキュッと締める運動を続けると効果的です。

こうして膀胱炎を予防・改善

水分をたっぷりとる
水やお茶を1日1リットル以上飲んで、膀胱の中の細菌を洗い流しましよう。水分をたくさんとるのが苦手な人は、野菜やヨーグルトなど水気の多いもので補います。アルコールやコーヒーは膀胱を刺激するので避けます。
トイレをがまんしない
排尿痛があると、水分をひかえてトイレの回数を減らしたくなります。でもこれは逆効果。水分を多くとって尿のmをふやし、まめにトイレに行って尿から細菌をどんどん追い出します。長時間、尿をためると膀胱内の菌が繁殖して症状を悪化させてしまいます。
排便後は「前からうしろ」に拭く
肛門のまわりの大腸菌が、尿道に入り込まないように「前からうしろに」は女性の常識。とくに下痢のときは、お尻をよく洗うようにします。月経中は、こまめにナプキンをとりかえて、外陰部を清潔に保ちましょう。
便秘をしないように
腸の中に便が長時間とどまると、大賜菌が肛門のまわりに出てきて、尿道に侵入します。便秘がちの人は膀胱炎になりやすく、再発しやすいものです。野菜や芋類などの植物繊維をたっぷりとり、適度の運動も忘れないで。
疲れ、ストレスをためない
睡眠不足や働き過ぎ、職場の人間関係など、過労やストレスがたまると、免疫力がダウンして膀胱炎を招きます。「疲れたな」と思ったら無理をしないで、残業も控えましょう。また、下半身を冷やすと膀胱炎が悪化します。寒い季節には毛糸のパンツや携帯用のカイロで腰をあたためて。
セックスのあと、即トイレに行く
セックスの刺激で、腔や肛門の周辺にいる細菌が尿道に入りやすくなります。セックスのあとは、すぐトイレで排尿する習慣をつけます。「ハネムーン膀胱炎」や性交渉のあとに膀胱炎になりやすい人は、このケアを忘れたのが原因です。

尿もれ対策~骨盤底筋トレーニング~

せきをした瞬間などに「しまった!」という経験はありませんか?若い女性の尿もれの多くは、出産による骨盤底筋のゆるみです。骨盤底筋トレーニングを10分間を目安に、3か月続けてみましょう。軽い尿失禁はトレーニンフで治せます。

基本のトレーニング

  1. 1分問に12~14秒の割合で骨盤底筋を締める。肛門、脛、尿道を持ち上げ、じわつ、じわっと引き上げる感じ。おなか、足、腰にカが入らないように注意。
  2. 残りの46~48秒は、体のカをすっかり抜いてリラックス。
  3. 1~2を10回繰り返して。 10分間行う。
あお向けで
慣れるまではあお向けの姿勢で。両足は肩幅に開き、両膝を軽く立てて行う。

ココがポイント
骨盤底筋を締めるときは、素早く行わずゆっくりじわじわと行うのがコツ。

  • おなかにカを入れず、骨盤底筋だけを締めるように意識する。
  • トレーニング中は、おなかに片手をのせて腹筋にカが入っていないかをチェック。もう一方の手の指先は、肛門括約筋の近くに当てて、骨盤底の筋肉が締まっているかを確認しょう。

応用編/日常生活の中でトレーニング

骨盤底筋は動かせば動かすほど、反応よく収縮するようになります。テレビをみているときなど、生活のいろいろなシーンで基本トレ一二ングの勁作を行って骨盤底筋を動かしましょう。

イスに座つた姿勢で
イスの背に腰と背中をあずけて、深く腰をかけて行う。
机に手をついた姿勢で
足と手は肩幅に開き、上半身の垂みを両手にかけて行う。腰やおなかにカを入れないように気をつける。

膀胱炎・尿漏れのセルフケア

ホメオパシー

一般に、膀胱炎には下記のようなレメディ(治療薬)が、尿もれには左にあげたレメディが使われます。症状に合わせて選びましょう。

尿もれに

  • 笑ったりせきをしたり、跳んだりすると尿がもれる
  • 排尿時に膀胱に痛みがある
  • 慢性的な尿意がある
  • 妊娠中に症状が悪化することもある

  ↓

ブルサティラ
紫色の花が可憐な植物。尿もれをはじめ女性特有の症状に効果があり、薬用ハーブとして何世紀にもわたって利用されています。
  • 尿意を持ちこたえられない
  • 子宮がひっぱられるような感じがして尿もれが起こる

 ↓

セピア
コウイカといわれるイカの墨が原材料。女性の生殖器系の不調に強い効果があります。

膀胱炎に

  • 排尿時に焼けるような切られるような痛み
  • たえず強い尿意があるが、トイレに行くとおしつこの量はごく少ない
  • 尿は熱く、血が混じっていることも
  • 残尿感がある

   ↓

カンサリス
おもに南ヨーロッパに生息する甲虫が原材料。強い尿意、排尿時の焼けるような痛みと残尿感をともなう重い膀胱炎に使われます。
  • 慢性的な膀胱炎がある
  • セックスの刺激などで悪化
  • 排尿後も残尿感があり、尿道からたえず尿が出ている感覚がある

    ↓

スタフィサグリア
デルフィニウム科の植物でレメディには種子を使います。膀胱炎のほか、抜歯のあとの傷などにも使われます。
  • 排尿の最後に刺すような痛みが起こる
  • 排尿のためにカをふりしぼらなくてはならない

   ↓

アピス
原材料はミツバチ。膀胱炎に限らす、ハチに刺されたときのように、火のように激しく、焼けるように感じられる痛みに使われます。
ハーブ
膀胱炎には、美肌ハーブとしても有名なエリカのハーブティーもおすすめです。利尿作用にすぐれているので、膀胱炎や尿道炎などの泌尿器の病気改善や予防に効果があります。エリカに含まれる肌の美白成分や抗酸化物質も同時にとれます。
漢方
膀胱炎のときに漢方で処方されることが多いのが「猪苓湯(ちょうれいとう)」です。急性の炎症が強く、強い痛みと出血をともなうものに効果があります。漢方薬は急性、慢性の両方に用いられますが、とくに慢性の膀胱炎に効果があります。