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乳房の痛み・しこり

20歳代から安心できない乳がん

月経がはじまる10日くらい前から月経中にかけて、乳房や乳首が張ったり、チクチクと痛んだりすることがあります。これはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が変わるために起こる症状で、心配のないものです。でも、月経が終わって1週間くらいしてもしこりがあったり、乳房が妙に張って痛いとき、いままでにない変な感じだなと思えるようなときは、乳がん検査を受けましょう。

乳がんの8割はこの自覚症状のしこりから発見されます。食生活の洋風化によって脂肪や動物性たんぱく質の摂取が多くなり、乳がんがふえています。乳がんは20歳代から認められ、とくに30歳代にふえています。若いから大丈夫と安心できません。しこりがあったとしても、8割は良性の腫瘍です。不安がらずに病院へ行きましよう。

月に一度の乳がん自己検査、2年に一度の定期検査を

乳がんは自分の乳房をさわって、自分で発見することができるがんです。毎月、月経開始5日めから1週間ころに乳がんのセルフチェックをしましよう。乳がんのしこりは固定していて、さわると周囲との境界がはっきりしていて、痛みのないことが多いといいます。これに対して乳腺症のしこりはコロコロとよく動き、痛いことがあり、境界がはっきりしないという特徴があります。ただ、例外は多く、しこりが痛かったという人もいます。自分で勝手に判断せずに、なんかへんだ、いままでと違うと思ったら必ず検査を受けましょう。

乳がんの検査は、婦人科ではなく乳腺外科です。乳腺外科がないときは一般の外科で検査をやっています。また、自治体でも安い費用で乳がん検診を行っています。積極的に利用して、がんの有無を確かめましょう。

しこりが気になる乳房の病気

しこりがある乳房の病気はたくさんあります。しこりが即、乳がんというわけではありません。でも、しこりがあったときは
乳がんの検査だけは受け、乳がんでないかどうか確かめましょう。

乳腺線維腺腫

20~30歳代に多い良性の腫瘍。エストロゲンの分泌が多いために起こるといわれます。しこりは消しゴムくらいのややかたい球状。さわるとコロコロと動きます。複数できて、大きさは小豆大から鶏卵大までいろいろ。痛みはありません。

乳腺症

30~50歳代に多い良性の腫瘍。エストロゲンが異常に多く分泌したのが原因です。さわると表面は凸凹していて境界がはっきりせす、片側だけでなく、両側にできることもあります。乳首から透明な、ときには乳白色の分泌物が出ることもあり、痛みをともないます。押すとよけいに痛く、この痛みは月経前に強くなり、月経がはじまると軽くなります。乳腺の病気でもっとも多く、しこりの50%はこの乳腺症。ただし、自分では、乳がんとの区別がつきにくいので自己判断は禁物です。

慢性乳腺炎

妊娠中や出産後にみられる急性乳腺炎が完全に治りきらないで、慢性化したものです。乳房が赤く腫れ、乳房全体か一部にしこりを感じます。皮膚にひきつれやへこみができることも。月経前後に症状が強くなります。

乳がん

30歳代以降に多い悪性の腫瘍。しこりはかたくて、根を張って動きません。多くは痛みがなく、皮膚がへこんだりひきつったり、赤くなったりすることもあります。乳首から血の混じった分泌物が出たり、乳首や乳輪がただれることもあります。

乳がんのセルフチェツク

月経がはじまつて5~フ日めごろに行います。入浴時のほうが手軽なので、お風呂から上がったら鏡の前で乳房のチェックを習慣にしましょう。しこりや左右の乳房の大きさの差、表面のへこみ、乳首の変形や分泌物をおもに調べます。

  1. 鏡の前で、両腕を下ろして乳房をチェック。左右の乳房の大きさに違いはないか、乳房の表面にへこみやひきつれはないか、赤くなつていないか、乳首が変形していたり、ただれていたり、分泌物が出ていないかを、正面、左右、斜めから調べます。
  2. 鏡の前で、両腕を上げて乳房をチェック。乳房の表面にへこみはないか、ひきつれはないか、ふくらみはないかを正面、左右、斜めから調べます。さらに、わきの下が腫れていないかも見ましょう。
  3. 乳房のしこりを調べます。指をそろえて軽く押さえ、静かに回しながら、わきの下から乳房全体をていねいに調べます。
  4. 横になり、右腕を上に伸ばし、親指以外の左手の指の腹をすべらせるようにして、右の乳房の内側半分を調べます。次に腕をおろして右の乳房の外側半分を調べてしこりの有無をチェック。さらに親指、人さし指、中指で乳首をつまんで、しこりや分泌物はないかをチェックします。右のわきの下も、リンパ節が腫れていないか、しこりがないかを指の腹でさぐります。左の乳房についても同様に。

乳がんのリスクが高い人

乳がんになるのは、エストロゲンとの関係が深く、エストロゲンにさらされる体内の環境が原因の1つになっているといわれます。乳がんのリスクは、ホルモンの分泌量やさらされる総体量が多いときに高くなります。

年齢は40歳代以上

統計では乳がんにかかる人が急激にふえてきます。

30歳以上で未婚

妊娠中はエストロゲンが出ませんが、未婚だと分泌が中断することがなく、エストロゲンに体内がさらされる期間が長くなり、がんの原因に。

高齢初産

出産する子どもの数は少なくなり、体内がエストロゲンにさらされる環境に長くあることに。

授乳の経験が無い

授乳中はエストロゲンの量は減りますが、授乳しないと体内がエストロゲンにさらされる期間が長くなります。

初経が早い、閉経が遅い

体内がエストロゲンにさらされる期間が長くなります。

肥満

エストロゲンは皮下脂肪からも生産され、エストロゲンで体内が満たされるためです。

家族に乳がんにかかった人

乳がんにかかりやすい体質を受けついだり、乳がんの原因となる高脂肪高たんぱく質の食生活が家族と似かよっているからです。

洋食が多く、脂肪の多い食事

脂肪や勁物性たんぱく貿の摂取は女性ホルモンの分泌をうながします。

乳がんのできやすい場所

乳がんがもっとも発生しやすいのは、乳房の外側上部が50%、内側上部が20%です。チェックするときは、乳房の上部を念入りに。その他の発症率は、内側下部が15%、外側下部が10%、乳首の下が5%です。

乳房の張り・痛みのセフルケア

ハーブ

乳がんの自己検診を兼ねて、入浴後に市販のハーブ入りのバストケアクリームでマッサージをしましょう。ハープのもつ薬効成分かリンパ節の流れをスムーズにし、乳房の疾病予防にも役立ちます。同時にバストケアができ、リラクゼーション効果も期待できます。