ホメオパシー

英国では王室でも取り入られている自然療法

ホメオパシーは、18世紀末にドイツ人医師ハーネマンが確立した治療体系で、ドイツやフランスではすでに国家が認める医療となっています。また、英国では王室が取り入れていることでも有名。王室の侍医にはホメオパシーの専門家が必ずひとりいて、王室御用達の薬局もあります。

ホメオパシーは、症状を引き起こす物質をごく微量用いることで、逆にその病気を治すという独自の理論をもっています。つまり、「類をもって類を癒す」という考え方。かぜをひいて熱が出ているときに、あたたかい飲み物を飲むのもある意味でのホメオパシーといえます。ですから、たとえばタマネギが原材料の「アリウムーケパ」というレメディ(治療薬)は、タマネギを刻むときに鼻水や涙が出るのと同じような症状がみられる、花粉症やかぜなどの治療に使われます。

自然界の物質すべてがレメディの原材料に

レメディというのは、ホメオパシーで用いる治療薬のこと。原材料は、動物や鉱物、植物や虫など自然界のものばかりです。これらの原材料から抽出した成分を、アルコールと水の混合液を使つて希釈(薄めること)と振とう(振ること)を何度も繰り返して、極微量にまで薄めた物質がレメディになります。

ハーネマンが治療薬としたレメディは100種類しかありませんでしたが、現在、その数は3000種類あるともいわれています。レメディのもつとも一般的な形は、甘い乳糖(ラクトース)の粒。タブレット状や穎粒状のものなどがあります。そのほかにも液体(チンキ)、クリーム、シェルなどさまざまな形状のレメディがあって、用途に合わせて使われています。またレメディを混合した、キャンディや歯みがき剤などもあります。

自然治癒力を刺激して、心と体を立て直す

ホメオパシーの考え方は、東洋医学と同じです。病気とは心と体のアンバランスで起こると考えます。そして、病気になっている人の体全体に注目して、レメディによって心と体の乱れを調整していきます。

したがって、その人の体質や気質、症状に合ったレメディを使えば、比較的短期間でさまざまな不調が消えるといった、ドラマチックな効果があらわれることも少なくありません。

また、かぜなどの初期段階では、使用後、数分以内に効果を感じることもあります。

自然界の素材でつくられているレメディは、赤ちゃんからお年寄りまで安心して使えます。また、軽いケガや頭痛などの急性の症状、現代医療では治療しにくい慢性病、パニックやショックなどの心のケアまで幅広く使える点も大きな魅カです。今後、日本でももっと身近な療法になることでしょ。

Q、レメディは安全ですか?

A.レメディは自然界のどれか一つの分野の物質からつくられています。現代医療で使われる薬のように、化学的に合成されたものではありません。

また、レメディの原材料のもともとの状態が有害なものであっても、毒性のない状態にまで薄められていますから、毒性の心配はありません。かなり安全性の高い療法といえます。

Q.レメディの選び方は?

Aセルフケアでは、軽いケガや急にあらわれて短期間だけ持続するかぜや頭痛、月経痛など、また急にあらわれた心のトラブルなどにおすすめします。

ただし、レメディを使っていてもいつまでも症状が改善されないようなときには、不調の背景に大きな病気が隠れていることもあります。不調が長引くときは、必ず医師を受診しましょう。

また、体質改善や長く続く慢性病などは、やはりホメオパシーの専門家のもとで治療することをおすすめします。

海外では保険制度に組み込まれて、治療の一環に使われているホメオパシーですが、日本ではまだホメオパシーの専門医が少ないのが実情です。しかし2000年に日本ホメオパシー医学会(JPSH)が発足し、ホメオパシーの専門医の育成がはじまっています。ここではホメオパシーを治療に取り入れている、医師、歯科医師、獣医師などを受診したいという一般の人たちに向けて、日本ホメオパシー医学会の認定医及び専門医の中で、診療を受け入れられる医師のリストを提供しています。

Q.もし適切でないレメディを選んでしまったら?

A.もし症状に合っていないレメディを選んでも害はありません。敏感な人の場合は、たとえば、かぜに効くレメディを飲んだことで、かぜと同じような症状が出ることがまれにあります。そんな場合でも、レメディをとるのをやめれば落ち着くので心配はいりません。現代医療で使われる薬のような副作用はありません。

Q.病院からもらつた薬と併用しても大丈夫?

A.基本的に大きな問題はありませんが、長期間にわたって、病院からもらった薬を服用している場合には、ホメオパシーの専門家や医師との連携のもとでレメディを使用しましよう。セルフケアで現代医薬と併用するときは、それぞれの薬の効果を見極めるためにも2~3時間ずらして服用することをおすすめします。